日本経営システム学会 ニューノーマル研究部会

□ニューノーマル研究部会2025年度第2回会合(通算第35回)(政策分科会)の開催について

1.開催日時:2025年5月20日(火曜日) 18時30分~20時

2.開催方法:ハイブリッド開催 (ZOOM+対面)

3.対面開催会場:東京国際工科専門職大学 (対面参加者は先着8名様とさせて頂きます)

4.講演タイトル:「日本のバイオ戦略=創薬エコシステムの構築に向けて」

5.講師:下田裕和様(経済産業省 生物化学産業課(バイオ課)課長)

6.講演内容:本講演では3つの話題についてお話したい。1つ目は「創薬スタートアップエコシス
 テムの強化」である。創薬には基礎から、実用化に至るまで幅広い研究開発能力と制度・規制
 の総合力が求められる。創薬エコシステムを構成する人材、産業、臨床の充実と発展に向けて、
 国際的な視野を踏まえ、日本にふさわしい総合的な政策を進めていくことが必要である。日本
 は昨年の創薬エコシステムサミットで、「日本国を、世界の人々の健康に貢献できる“創薬の
 地”とする」ことをコミットし、国を挙げて創薬エコシステムを推進していくことを宣言した。
 経済産業省では特に創薬ベンチャーの育成の観点から、国内外のベンチャーキャピタルを通じ
 たグローバル創薬エコシステムの構築に取り組んでいる。2つ目はワクチンとバイオ医薬品の
 製造拠点整備である。バイオ医薬品は製造技術が課題になることも多い。日本政府は、パンデ
 ミック時に国内でワクチンを製造できずにほぼ全量輸入に頼ることになってしまった経験から、
 バイオ医薬品およびワクチン製造のための拠点整備を進めている。これは創薬ベンチャーにと
 っても必要な環境整備であり、バイオ人材の育成にもつながっている。3つ目が再生細胞医療、
 遺伝子治療分野の産業育成である。再生医療は日本の強みであり、iPS細胞由来製品が今後数年
 間で多数上市する見込みであるが、その製造を担うべき国内CDMOはまだ未成熟である。再生
 医療等製品の産業化に向けて国内エコシステムの構築を目指した経済産業省の施策について説
 明する。

7.講師略歴:1999年、東京工業大学工学部卒業。1999年、通商産業省(現 経済産業省)入省後、
 IT、サイバーセキュリティー、バイオテクノロジー、再生医療、ヘルスケアなどのイノベーシ
 ョン産業推進を担当。2016年から4年間、JETRO(日本貿易振興機構)サンフランシスコ次長、
 World Economic Forum第4次産業革命センターフェローとして、日系企業のシリコンバレー
 進出やグローバルコミュニティーへの参画を推進。22年7月より現職。

8.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いします。ご登録締め切りは2025年5月16日
 17時です。
 https://forms.gle/U6suDt7TvudeFGKy8
 
 オンライン参加のご登録者には後ほどZOOM招待状を送付させていただきます。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 また今後会合のお知らせを希望されない方は下記までご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp
 上條浩一・東京国際工科専門職大学教授 kkamijoh@gmail.com

□ニューノーマル研究部会2025年度第2回会合(通算第34回)(AI-DX分科会)の開催について

1.開催日時:2025年4月12日(土曜日) 14時~15時45分

2.開催方法:ハイブリッド開催 (ZOOM+対面)

3.対面開催場所:東京国際工科専門職大学(最寄り駅:JR新宿駅)

4.講演タイトル:「品質マネジメントの視点からのデータサイエンス=AI・データサイエンス時代で
 何が変わり、何を変えてはいけないのか=」

5.講師:椿 広計先生(情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設副施設長)

6.講演内容:国際標準ISO/IEC20546:2019では、「データサイエンス」を、「データから発見、
 仮説、その検証のプロセスを通じてActionable知識を抽出するプロセス」と定めた。既に、19
 43年Demingがアメリカ統計学会誌で、「データ取得の究極の目的はAction」とした。Deming
 は1950年に来日し、品質管理の講義をマネジメント層に行い、1951年からPDCAサイクルに基
 づく品質管理が日本で開始された。データに基づく問題解決プロセスは、1960年「問題解決型
 QCストーリー」として開始された。1990年代には、このプロセスは産業界ではDMAIC、初中
 等教育ではPPDACサイクルとして世界に普及した。今日でも米国のデータサイエンス専門職カ
 リキュラムは、問題解決プロセスを実現する人材育成を目的としている。プロセスの中に、記
 述統計的手法から機械学習的先端技法を埋め込むカリキュラムが形成され、専門職を如何に産
 業界が活用するかというマネジメント層教育も存在する。日本のAIブームは、AI技術ないしは
 機械学習技術導入が、日常管理の生産性向上のみならず、組織の産業競争力復興に繋がるとの
 楽観論を与えていることを危惧する。この時代にマネジメントや専門職が行うことは何なのか、
 自身の目標を達成する科学的プロセスは何なのか、さらにそのプロセスの各フェイズにどのよ
 うなAI技術を活用することで、どの程度経済価値が創出し得るかを皆さんと議論したい。

7.講師略歴:1982年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、東京大学工学部助手。1987年
 慶應義塾大学理工学部講師、1988年工学博士、1997年筑波大学大学院経営システム科学専攻
 助教授、同教授を経て2005年統計数理研究所リスク解析戦略センター長を兼務。2007年統計
 数理研究所データ科学研究系教授、統計数理研究所副所長を経て、2015年独立行政法人統計
 センター理事長。2019年統計数理研究所第12代所長に就任。2025年統計数理研究所長を退任。
 現在情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設副施設長。
 現在、横断型基幹科学技術研究団体連合会長、日本自殺総合対策学会理事長、IAQ出版担当副
 会長を務める一方、主要な省庁の委員会および審議会で委員や座長をつとめる。
 デミング賞本賞、経済産業大臣表彰標準化功労賞、日経品質管理文献賞、計測自動制御学会
 論文賞、日本統計学会・サービス学会活動賞、日本品質管理学会・日本リモートセンシング
 学会・経営情報学会奨励賞などを受賞

8.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いします。ご登録締め切りは2025年4月9日
 17時です。
 https://forms.gle/osd1QPbN1yhFwo7e8
 
 オンライン参加のご登録者には後ほどZOOM招待状を送付させていただきます。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 また今後会合のお知らせを希望されない方は下記までご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp
 上條浩一・東京国際工科専門職大学教授 kkamijoh@gmail.com