日本経営システム学会 ニューノーマル研究部会

□2021年度第6回 ニューノーマル研究部会(知的財産分科会)

【ニューノーマル研究部会(知的財産分科会)の開催について】

1.日  時:2022年3月2日 水曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「COVID-19パンデミック下の知的財産権エンフォースメント、及び、
         インプリメンテーション」

4.講師:加藤浩先生(日本大学法学部・大学院法学研究科教授)

5.講演内容:2020年初頭から世界に広がったCOVID-19パンデミックは、さまざまな変異を繰り返し、
 新たに強烈な感染力を有するオミクロン株に変異した。そんな中、発表されたWIPOの最近の
 レポートによると、COVID-19パンデミック下における特許申請数は増加傾向にあるという。その
 一方で、COVID-19関連の知的財産権、とりわけ特許の取り扱いに関しては、インドと南アフリカが
 WTOに対してCOVID-19関連の知的財産権のwaiverを提案するプロポーザルを提出したり、各国政府が
 強制実施権設定に向けた法体系を整備したり、あるいは製薬企業がCOVID-19関連の特許を自主的に
 無償で提供したりする等の動きがみられる。本研究報告では、まずCOVID-19関連特許の申請・取得
 の動向を特許データベースで抽出し、その動向を示した後、さまざまなステイクホルダーによる
 COVID-19関連の知的財産権の取り扱いの実態を示し、ニューノーマル時代における知的財産権エン
 フォースメント及びインプリメンテーションのあり方を提言する。

6.講師略歴:
 1990年 4月 経済産業省・特許庁入庁(2009年3月まで勤務)
 1994年 4月 特許庁審査官に昇格
 2002年10月 特許庁審判官に昇格
 2009年 4月 日本大学法学部・大学院法学研究科教授(現在に至る)、弁理士
 (2019年4月より日本大学本部・産官学連携知財センター、副センター長)

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://forms.gle/HpYMEr8HR5LryykF6
 参加登録者には後ほどZOOM招待状をお送りします。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp

□2021年度第5回 ニューノーマル研究部会(AI-DX分科会)

【ニューノーマル研究部会(AI-DX分科会)の開催について】

1.日  時:2022年2月2日 水曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「製薬特許解析により得られた知見の報告
          – パテントファミリーの国ごとの特許成立の違いと製薬の売り上げ予測」

4.講師:上條浩一(東京国際工科専門職大学 情報工学科 教授)

5.講演内容:製薬特許の明細書を機械学習により解析して得られた2つの知見に関する報告を行う。
 1つ目は、パテントファミリーに関してである。多くの製薬会社は、パテントファミリーとして、
 複数の国で同じ特許を申請しているが、同じ特許の成立の可否が国により異なる場合が多い。
 本講演では、米国、インド、ブラジルで申請された特許に対し、特許成立可否の違いの原因、
 およびその可否の予測がどの程度可能であるかの報告を行う。2つめは、製薬の売り上げ予測に
 関してである。製薬の開発には膨大な時間と費用がかかるものが多く、将来の販売量を早期に
 見積もることが強く望まれる。本講演では、製薬特許明細書で使用されている単語や、その中に
 含まれる、申請時に専門雑誌等に含まれた「hotな」単語の利用頻度等より、製薬の売り上げ予測
 がどの程度可能であるかの報告を行う。

6.講師略歴:講師:上條浩一(東京国際工科専門職大学 情報工学科 教授)
 東京大学工学部電子工学科卒業。米国コーネル大学大学院コンピュータサイエンス専攻修士課程修了。
 東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了。博士(工学)。日本IBM大和研究所に
 おいて、ThinkPadの開発等に携わったのち、同東京基礎研究所において、電子透かし、著作権保護
 技術(Blu-Rayのコピー制御の標準化)、不可視マーカ技術(紙や衣服などアナログメディアに不可視
 のマーカを埋め込み、アナログとデジタルの橋渡しを行う技術)、IBM Watson Personality Insights
 (人の書いた文書より、その人の性格を推定する技術)等の研究に従事。IBM時代に、国内外で98の
 特許を成立させる。2020年4月より、新設された、東京国際工科専門職大学の情報工学科教授に就任。

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://forms.gle/iLm6v6nYRwqpraBKA
 参加登録者には後ほどZOOM招待状をお送りします。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp

□2021年度第4回 ニューノーマル研究部会(政策分科会)

【ニューノーマル研究部会(政策分科会)の開催について】

1.日  時:2022年1月17日 月曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「ブラジルの特許法改正とCOVID-19 のインパクト」

4.講師:カラぺト・ホベルト先生 Dr. Roberto Carapeto
  (早稲田大学・法学学術院・大学院法学研究科講師)

5.講演内容:新型コロナウイルス感染症蔓延の影響により、ブラジルは特許制度を大きく2つ改正
 した。1つ目の改正は、ブラジル特許制度の最大の特徴であるところの、ブラジル産業財産庁
 (INPI)と国家衛生監督庁(ANVISA:米国のFDAに相当)による医薬品特許出願の二重審査
 (事前承認)を取り消すもの。2つ目の改正は、国家緊急事態下における強制実施権に関する
 新しいルールである。後者については今回より具体的なルールが導入されたが、この立法過程
 においては強制実施権に関する興味深い議論が交わされた。本講演ではこの2点について詳細を
 吟味する。

  In a reaction to the corona virus, Brazil has issued two big revisions to its patent
 system. The first revision involves the revocation of the most characteristic feature
 of the Brazilian patent system, which is the double examination (prior consent) of
 pharmaceutical patent applications by the INPI and Brazilian FDA (ANVISA). The second
 revision involves a new set of rules for compulsory licensing for situations of national
 emergency. The new revision brings more specific rules. However, the legislative process
 brought interesting discussions regarding the topic of compulsory licenses.

6.講師略歴:カラペト・ホベルト氏は、リオ・デ・ジャネイロ州立大学(Universidade do Estado
 do Rio de Janeiro)法学部を卒業後、ブラジル国の弁護士資格を取得した。現在、ブラジルの
 法律事務所Licks Attorneysにパートナーとして所属しており、ブラジル及び南米における知的
 財産権に関する業務に10年以上携わってきた。日本の文部科学省の国費留学生として来日し、
 早稲田大学大学院法学研究科で修士課程および博士課程を修了した。現在、早稲田大学大学院
 法学研究科講師として、アジア・リージョン法LL.M.コース(Waseda LL.M. Asia Region)の
 アシスタントコーディネーターを務めている。

  Roberto Carapeto graduated from the Faculty of Law of the State University of Rio de
 Janeiro (Universidade do Estado do Rio de Janeiro) and is admitted to the Brazilian Bar.
 Partner at Licks Attorneys, a Brazilian law firm. Roberto Carapeto has more than 10 years
 of experience in intellectual property in Brazil and South America. Received a Japanese
 Government Scholarship from the Japanese Ministry of Education, Culture, Sports, Science
 and Technology (MEXT) and completed his Master's and Doctoral studies at the Waseda
 University Graduate School of Law. Roberto Carapeto is currently working as a lecturer
 at the Waseda University Graduate School of Law, where he is the assistant coordinator
 of the LLM in Asian and Regional Law.

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://forms.gle/y5BRTFiMZDxTZaoe6
 参加登録者には後ほどZOOM招待状をお送りします。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp

□2021年度第3回 ニューノーマル研究部会(政策分科会)

【ニューノーマル研究部会(政策分科会)の開催について】

1.日  時:2021年12月7日 火曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「パンデミックへの対応と知的財産権」

4.講師:加藤暁子先生(日本大学法学部准教授)

5.講演内容:近時、新型コロナウィルス感染症によるパンデミックへの対応に要する製品・サー
 ビスへのアクセスを左右する知的財産をいかに生み出すか、また、関連する知的財産権をいかに
 扱うかが、国内外で検討対象となっています。自発的ライセンスに加え、従来にない分野・規模
 において知的財産解放宣言が発せられる一方、強制実施権・政府による知的財産の利用の発動も、
 多く検討されてきました。それらはニーズを充足する手段なのか、充足に向けて何が必要とされ
 ているのかを検討します。

6.講師略歴:博士(学術)・国際基督教大学大学院 行政学研究科 国際法専攻
 2002年4月~2006年3月 (一財)知的財産研究所 特別研究員及び研究員
 2006年4月~2012年3月 関東学園大学 法学部及び経済学部 専任講師、准教授、教授
 2012年~現在 日本大学法学部 准教授

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://forms.gle/tTs77QCf2VaQCEfh6
 参加登録者には後ほどZOOM招待状をお送りします。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp

□2021年度第2回 ニューノーマル研究部会(知的財産分科会)

【ニューノーマル研究部会(知的財産分科会)の開催について】

1.日  時:2021年11月2日 火曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「LDCからの卒業がバングラデッシュの医薬品産業へ与える影響」

4.講師:三森 八重子先生(大阪大学高等教育入試研究開発センター・招聘教授)

5.講演内容:バングラデシュは後発開発途上国(LDC) の一か国であるが、LDCとして例外的に
 “つよい”医薬品産業を持つ。バングラデシュは世界貿易機構(WTO)の加盟国であるが、LDC
 であるため、「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS)」がWTOの全加盟国に求め
 ているTRIPS準拠の強い特許(物質特許)を医薬品分野に導入することを猶予されている。その
 ためほかの国では物質特許に守られている先発医薬品も、バングラデシュではコピーして製造し、
 「ジェネリック医薬品」として販売することが認められている。これを1つの理由としてバングラ
 デシュの製薬産業は高い成長率を達成してきた。この医薬品産業の急成長もあり、バングラデシュ
 経済は足元急速に成長を遂げ、既に国連が定めているLDCの卒業要件を満たし、早ければ2026年
 にもLDCからの卒業が見込まれている。LDCからの卒業はバングラデシュにとって名誉なことで
 あるが、卒業と同時にLDCゆえに享受している様々な優遇措置も失うことになる。本講演では、
 LDCからの卒業がバングラデシュの製薬産業へ与える影響を分析し、今後の「途上国」バングラ
 デシュの製薬産業の動向を探る。

6.講師略歴:文部科学省科学技術政策研究所, 独立行政法人理化学研究所, 国立大学法人東京工業大学,
 国立大学法人筑波大学国際経営プロフェッショナル専攻(MBA-IB)准教授を経て, 2015年より
 国立大学法人大阪大学高等教育入試研究開発センター教授。2020年4月より大阪大学招聘教授。
 米ハーバード大学ケネディスクールより行政学修士(MPA)取得。東北大学大学院工学研究科
 技術社会システム専攻より 博士(工学)取得。専門は技術経営・技術管理(MOT)。
 所属学会:PICMET, 米国科学振興協会(AAAS), IEEE, 日本経営システム学会(常任理事),
 研究イノベーション学会(評議員), 日本MOT学会(理事), 日本生産管理学会(代議員),
 日本開発工学会、関西ベンチャー学会会員。日米研究インスティチュート(USJI)(協力員)。
 東洋大学国際学部グローバルイノベーション学科非常勤講師、筑波大学大学院医学医療系非常勤
 講師。

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://forms.gle/az3bN92BdcrNbBYL7
 参加登録者には後ほどZOOM招待状をお送りします。
 ※ご不明な点がございましたらご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp

□2021年度第1回 ニューノーマル研究部会(ビジネスモデル分科会)

【ニューノーマル研究部会(ビジネスモデル分科会)の開催について】
「ニューノーマル研究部会」はコロナ時代を生きる新たな“ニューノーマル”な生活様式を研究
する会です。“ニューノーマル”を、技術、政策、知的財産、ビジネスモデルの4つの視点から探求
します。
第一回会合(ビジネスモデル分科会)では、元塩野義製薬シニアフェローの坂田恒昭先生にご登場
いただき、製薬産業のあらたな展開についてお話を伺います。製薬企業は従前は専ら薬(経口剤、
注射剤、湿布薬など)を開発し販売してきましたが、新たな商品として、デジタル機器(DX)を
使った療法を開発しサービス展開を始めております。例えば塩野義製薬はADHD用治療機器AKL-T01
を導入しております。世界のIT巨大企業GAFAも今やこぞってヘルスケア分野に参入をしてきて
おります。
「ニューノーマル研究部会」第一回会合にご参加いただき、最先端のデジタル医療機器の情報を
収集し、積極的に議論しましょう。

1.日  時:2021年10月29日 金曜日 18:30~

2.開催方法:Zoomを用いて開催

3.講演タイトル:「新しい医薬品の概念が変える医療」

4.講師:坂田 恒昭先生(大阪大学共創機構・特任教授)

5.講演内容:医薬品の形は大きく変化してきています。以前は低分子化合物が医薬品の形として
 主流でしたが、近年は身体の構成成分である核酸もしくは蛋白質が新しい薬の形として社会に
 受け入れられています。最も注目されるものとして、セントラルドグマを構成するmRNAを用い
 たワクチンが開発されました。新型コロナウイルスに対して効果を上げて福音となっています。
 また、異物に対する生体防御として働く抗体が医薬品の形を大きく変革させ、抗体医薬品として
 医薬品の主要な形の一つとなり市場をリードしています。最近では、デジタルアプリ治療という
 ITを駆使した治療方法も開発されています。これは禁煙だけでなく、生活習慣病改善、脳神経系
 の治療のためにスマートフォン、タブレットなどデジタル端末を用いての治療方法も開発され
 つつあります。本講演ではこれら新しい医薬品の概念についての概説を行います。

6.講師略歴:大阪大学大学院・理学研究科修了。
 米国UCLA・客員研究員、塩野義製薬(株)・シニアフェローを経て現在、大阪大学共創機構
 ・特任教授。
 2014年大阪府薬事関係功労者知事表彰(薬学研究)。
 徳島大学研究支援 産学官連携推進部客員教授、JST研究開発戦略センターライフサイエンス
 ・臨床医学ユニット特任フェロー、産総研 バイオメディカル研究部門顧問、大阪商工会議所
 ライフサイエンス振興委員会副委員長他多数を兼職している。

7.参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いしております。
 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfop8kuSo5acLTMQJEnCP_alFNAe_6ORAy8xHbtDKO1wGBpSg/viewform?usp=sf_link
 後ほど参加登録者にZOOM招待状を送付させていただきます。
 ※ご不明な点がございましたら以下までご連絡ください。
 三森八重子·大阪大学招聘教授 dt4y-mtmr@asahi-net.or.jp